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TRAILER

予告60秒
予告30秒

INTRODUCTION&STORY

 1992年、監督デビュー作『レザボア・ドッグス』で、カンヌ国際映画祭に殴り込みをかけ、まさに一夜で時の人となったクエンティン・タランティーノ。その後も新作を発表するたびに世界中の映画ファンを熱狂させ、「タランティーノ映画」と呼ぶしかない唯一無二のジャンルを打ち立てた。いったいどうやって彼は、奇想天外な物語を次々と生み出し、観たこともない映像を作り出し続けるのか?そんな疑問に迫るドキュメンタリー映画が完成した。
 タランティーノの逸話と秘話をタブーなしで暴露するのは、監督第1作目から8作目の『ヘイトフル・エイト』までに出演した俳優たち、そしてプロデューサーやスタッフたち。監督は、『6才のボクが、大人になるまで。』のリチャード・リンクレイター監督のドキュメンタリー映画でも高く評価されたタラ・ウッド。
 かねてより「長編映画を10本撮ったら、映画監督を引退する」と公言しているタランティーノ。近く完成するだろう最後の1本の前に特別に用意された、発見と興奮と感動が爆発する必見の逸品!

Quentin Tarantino
PROFILE

クエンティン・タランティーノ
1963年、アメリカ、テネシー州生まれ。映画監督を目指し、高校を中退後ビデオ店勤務時に書いた脚本の版権を売却。のちにトニー・スコット監督で『トゥルー・ロマンス』(93)、オリバー・ストーン監督で『ナチュラル・ボーン・キラーズ』(94)映画化される。その資金を元に脚本、監督、出演を務めた『レザボア・ドッグス』(92)で衝撃的なデビューを飾る。バイオレンスをスタイリッシュに描いた本作は、各国の映画祭で絶賛される。94年には共同脚本、監督、出演を果たした『パルプ・フィクション』を発表。3つの犯罪ドラマが交錯する本作は数々の批評家賞、アカデミー賞®とゴールデン・グローブ賞の脚本賞、カンヌ国際映画祭のパルムドールに輝く。さらに96年には、デビュー前に書いた脚本「フロム・ダスク・ティル・ドーン」が、ロバート・ロドリゲス監督の手で映画化され、製作総指揮と出演を務めた。翌年には、エルモア・レナードの小説「ラム・パンチ」に基づいた『ジャッキー・ブラウン』(97)で脚本、監督として3作目を手掛ける。その後、長い準備期間を経て、中国、日本、アメリカ、メキシコで撮影した2部作となる大作『キル・ビル』(03)、『キル・ビル Vol.2』(04)を完成させ、独自の世界観をさらに極めてセンセーションを巻き起こす。『デス・プルーフ in グラインドハウス』(07)を経て、2009年の『イングロリアス・バスターズ』では、英国アカデミー賞6部門、ゴールデン・グローブ賞4部門、アカデミー賞®では作品賞、脚本賞、監督賞を含む8部門にノミネートされる。続く『ジャンゴ 繋がれざる者』(12)はアカデミー賞®で作品賞を含む5部門にノミネートされ、自身は2度目の脚本賞を受賞、ゴールデン・グローブ賞5部門、英国アカデミー賞5部門にノミネートされ、大ヒットを記録。『ヘイトフル・エイト』(15)では、音楽をエンニオ・モリコーネが担当し、アカデミー賞®作曲賞を受賞している。『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(19)では、作品賞を含む10部門でアカデミー賞®にノミネートされ、美術賞と、本作でオスカー初受賞となったブラット・ピットが助演男優賞を獲得。かねてより長編映画を10作撮って引退すると公言しており、今年の秋から新作の撮影に入るとされている。

STAFF

監督:タラ・ウッド
受賞経験のあるドキュメンタリープロデューサー兼監督であり、インディーズ映画界で最も注目されるクリエイティブな先駆者の一人である。2020年の第18回ガーデン・ステート映画祭でインディペンデント・スピリット賞受賞した。前作「21 YEARS: RICHARD LINKLATER(原題)」では、ニューヨーク・タイムズ紙の批評家からピックアップ、ジョージア映画批評家協会賞オーグルソープ賞(優秀なジョージア映画に対して)ノミネートされ、本作では、2019年 DTLA映画祭で最優秀監督賞、最優秀ドキュメンタリー賞受賞。現在、ティム・バートン監督のドキュメンタリーを制作中(タラ・ウッド - 監督/プロデューサー、2023年秋完成予定)

COMMENT

五十音順・敬称略
QTの新作を観たときのワクワク感が、
まざまざと蘇った!
そして、全作品を再度観たくなった!
QTが映画を心底愛するその誠実さに心打たれて、
彼と同時代を生きて観続けられた幸せを噛みしめた。
―― 石川三千花
(イラストレーター)
タランティーノの映画原理主義が、ハリウッド映画の終焉が近づくにつれ輝きを増してきたのは必然だ。
引退作まであと1作。映画愛だけじゃない、その先見性に貫かれた功績を振り返るベストのタイミングがやってきた。
―― 宇野維正
(映画ジャーナリスト)
映画に愛された男は、狂おしいほどに映画を愛した男でもある。このドキュメンタリーを観てタランティーノを好きにならずにいられる映画ファンはいないだろう。マイナー映画を、ジャンル映画を、俳優を、スタッフを、すべての虐げられた者たちを愛した男の一代記、必見です。
―― 佐々木敦
(思考家/批評家)
最初にクエンティンと仕事をしたのは『キル・ビル Vol.1』、もう一度一緒にやりたいと思っていたのが『ヘイトフル・エイト』で実現した。クエンティン映画の磁力は強力で皆が何度でも体感したくなる。その渇望は出演者もスタッフも観客も皆同じなんだ。そのことをひしひしと感じる映画だった。
―― 種田陽平
(プロダクションデザイナー・美術監督)
ヤバすぎて、面白すぎて、タランティーノすぎる。
道に迷ったあなたに激しくオススメするアート映画だ。観て、己を信じて、笑って生きろ!
―― 三池崇史
(映画監督もどき)
クエンティンの並外れた映画愛は、熱意は伝染する。
この映画を観た観客も、きっと感染は免れない!
それは、クエンティンの映画を見る楽しみを100倍にしてくれるだろう。
彼ほどそのパーソナリティが作品に映し出されている映画作家はいないから。
―― 若林ゆり
(映画・演劇ライター)